~22の海と3の風~
そして、猿島へ。
無人島・猿島。
数秘を学ぶ方に誘われ、ふたりで向かった日。
3日生まれの 『3・22・4』の方と、
30日生まれの 『3・7・1』のわたし。
待ち合わせ場所へ向かう途中、
「間違えて逗子で降りちゃって…
今向かってます!!」とLINEが入る。
そのとき、わたしは
すでに横須賀中央駅に着いていた。
電車で来ているのだと思い、やり取りを
していたけれど、
どうやらバスで向かっている様子。
「それなら駅で待っていたら遠回り
になってしまうかも…」と感じて、
「島へ渡る三笠ターミナルに移動します!!」
と送ると_ _
「着きました!!」の返信。
結局、予定通り駅で合流することに。
現れたその人の胸に、ふと目がとまる。
小さなシミ。
「どうしたんですか?」と尋ねると、
「あっこれ?さっき電車の中で鼻血
が出ちゃって〜」
「大丈夫ですか?少し休みますか?」
と聞くと、
「大丈夫、大丈夫。この時期は花粉症で
出ちゃうのよ〜」
と、軽やかに笑う。
そのやり取りさえも、どこかこの日の“流れ”
を象徴しているようだった。
春分の日を含む三連休。
島へ渡るフェリー乗り場には、長蛇の列。
けれど_ _
臨時便が出ていたおかげで、
不思議と滞りなく、わたし達は島へ
渡ることができた。
いよいよ乗船。
そして、出航。
少しずつ、日常が遠ざかっていく。
このとき、もう始まっていた。
この瞬間の風を、そのまま。
三笠公園の軍艦デッキから、
制服を着た人が
こちらに向かって手を振ってくれている。
海からのひんやりとした風。
春の陽射し。
その両方が、頬をすり抜けていく。
さっきまで遠くに見えていた猿島が、
急に、目の前に迫ってくる。
その迫力に、ふとよぎる。
遠い昔、この島が神聖な場所として崇めら
れていたこと。
その名残りのような″力″なのかもしれない
と。
猿島と言えどもサルはいなかった(笑)
けれど、どこか“気配”のようなものだけは、
静かに残っている気がした。
島は人で賑わっていた。
BBQを楽しむ人。
釣りをする人。
探検ツアーに参加する人。
自由に歩く人。
賑わっているのに、
日常にあるような窮屈さはどこにも
なくて_ _
自然が、そして猿島が、
「ようこそ」と静かに招き入れてくれている
ような感覚だった。
猿島は、旧日本軍の要塞の島。
赤レンガトンネル。
大砲台跡。
そして、深い自然林。
縄文の時代から続くこの島は、
長い時間を重ねながら、かたちを
変えてきた。
かつてこの島は「豊島」と呼ばれ、
1253年、日蓮聖人が鎌倉へ渡る途中、嵐に
遭い漂着した場所でもあるという。
岩窟に身を寄せ、しばらく足止めされたその
時間。
そこには、白い猿にまつわる伝承も残されて
いる。
やがて時代は移り、
ペリー来航を経て、猿島は要塞となり、
大砲台や兵舎が築かれていった。
関東大震災によってその一部は崩れ、
その後は長く立入禁止の時代を経て、
いまは人々が訪れる場所として、再びひら
かれている。
時代背景とともに、
さまざまな人がこの島に立ち、留まり、
そして去っていった。
いまでは、その姿から“ラピュタの島”と
呼ばれることもあるという。
赤レンガトンネルに足を踏み入れると、
どこからともなく、涼しい風が吹き抜ける。
その風は、ただの空気ではなく、
時間の層をすり抜けてきたような感触を
持っていた。
少し息が上がるほどの階段を登ると、
島の中央にある展望台へ。
180度のパノラマ。
対岸に遠く霞む景色が広がる。
横浜ベイブリッジ、
港のキリンたち、
追浜の工場、
海沿いに並ぶマンション群、
そして、みなとみらい。
現実が、少しずつ輪郭を持ち始めている。
目の前に広がるのは、紛れもない現実。
けれど、さっきまでいた島の空気とは、
どこか違っていた。
島の静けさと、
人の営みの気配。
その境目に、しばらく立ち尽くしていた。
気づけば、約3時間の滞在。
春の陽射しをたっぷり浴びて、
自然と歴史の中を歩いた時間。
そして何より、
気の合うふたりの、尽きないおしゃべり。
数秘の話に花が咲き、
肩の力が抜けて、本音がすっと出てくる時
間だった。
猿島を後にし、三笠ターミナルへ戻る。
三笠公園に立ち寄り、
お腹をすかせたふたりで
ご飯を食べて_ _乾杯。
そのままの乾杯を、少しだけ。
笑顔いっぱい。
おしゃべりいっぱい。
そんな、ふたり旅。
春分の日という節目に、
「無人島・猿島」を訪れたこと。
これまでの中で、もう要らなくなったもの。
手放したい感情や習慣。
ひとつの区切りのような、時間だった。
すっきりと、
清々しい気持ちで、また日常へ。
才能数 「3」
本質数 「22」
探究数 「4」
場所を間違えても
鼻血が出ても_ _
そんな出来事さえも軽やかに受け流しな
がら、決めたことをやり抜いていく力。
多くは語らない。
でも、実はおしゃべりが大好き。
好き嫌いははっきりしているけど、
それを人に押し付けることはない。
本質数のマスターナンバー「22」が
もたらす、
内に秘めた大きな力。
そして、同時に、
内に抱え込む繊細さや葛藤。
ルートナンバー「3・7・1」を持つわたしには、
計り知れないものを直観で、感じ取ってしまう。
ときに、受け取ってしまうほどに。
その“強さ”と“しんどさ”の一端を垣間見た
気がした。
「頭も心もいっぱいになったときはね、
海を見つめるの。何時間でもいられる。
やっぱり、海が好きなんだよね」
そう軽やかに話すその姿。
静かに佇む海のように、
深くて、広い人だった。
あの日、わたしの中にも、
ひとつ静かな海が生まれた気がした。
あとがき
あの場所で触れた、
大きな流れのような力と、
どこまでも繊細な感覚。
わたしは、これからどう生きていくのか。
どう在りたいのか。
そんなことが、心に浮かんでいた。
猿島から帰って来て、
心の中にひとつ変化があった。
自分の中にずっとあった、
向き合うのが少し面倒で、
置き去りにしていた小さな荷物のよう
なもの。
蓋をしていた、というほどの強い拒絶では
ないけれど、以前から気になっていたこと。
ここ最近、ずっと心のどこかに引っ掛かって
いたこと。
やめたいと思いながら、続けてしまってい
た習慣。
春分の日という節目に、
あの心地いい風と、やわらかな陽射しを浴
びて、
そして、猿島のゆったりと流れる時間の
中に身を置いているうちに、
「あぁ、もうこれを持ち続けなくていいんだ」
そんなふうに、ふっと思えた。
気づけば、そっと手放せていた。
あのとき音声で、話していた
「そっと手放して、流れに明け渡していく時。」
まさに、その中にあった。
いつのまにか、新たなクールのはじまりに
立ち、
日々を少しずつ重ねている。
そして今、
わたしは人生サイクル1の後半にいる。
充実した日々を味わう、8クール目の巡りの中で…
この記事を書いた人
数秘LIFE®︎研究家 橘ゆきの
研究テーマ:探究数との向き合い方と心地良くやすらげるメソッドの確立
目標:数秘LIFE®アンバサダーとして自身のブラッシュアップと数秘の奥深さ、おもしろさをアラ還女子ならではの言葉で伝えていきたいです。

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